『007 スペクター』とダニエル・クレイグ版007
紳士な皆さん
こんにちは、いとです。
突然ですが僕は常に紳士でありたいと思っています。
乗っている車はイギリス紳士の血を引き継ぐミニですし、私服はスーツに蝶ネクタイですし、頼むお酒はウォッカ・マティーニをステアじゃなくシェイクしたものですし紳士という言葉を辞書で引いたら僕が出てくる日も近いかと思います。
まあ、実際はミニはBMW世代なんでドイツですし、スーツに蝶ネクタイが私服なんて人は日本人だと江戸川コナンくらいでしょうし、マティーニを普通にジンで作ったもの出されても違いなんて分からないんですけどね……。
そんなことはともかく、
ついにあの007シリーズの最新作が今年封切りとなることが決定しましたね。
007シリーズと言えば1962年に第一作目『007 ドクター・ノオ』が公開されて以来、50年に渡り主演俳優を入れ替え23作を製作してきた長寿シリーズです。
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日本には主役を入れ替えずおよそ50作も制作した化け物みたいなシリーズがあるのでさほど多さを感じさせませんが一つ一つの作品が派手で見応えがありシリーズは常に世界的な映画界に影響を与えてきました。
何よりも僕の世代の男ではニンテンドー64用ゲームソフト『007 ゴールデンアイ』を知らない人はいないのではないでしょうか。
そんなわけで今回はシリーズ最新作『007 スペクター』と最新の主演俳優であるダニエル・クレイグが主人公ジェームズ・ボンドを演じた過去作品3作を紹介したいと思います。
いきなりですが最新作『007 スペクター』について現在で分かっている事を少し紹介しましょう。
最新作のキャストが先日正式に公開されましたが、レギュラー陣を除いて気になるのはクリストフ・ワルツ、レア・セドゥ、モニカ・ベルッチの三人。
まずクリストフ・ワルツと言えばクエンティン・タランティーノ監督の『イングロリアス・バスターズ』での怪演でアカデミー賞を受賞した後に、同監督の『ジャンゴ 繋がれざるもの』でもアカデミー賞を受賞するという生粋の実力派俳優。
最新作ではそんな彼が悪役を演じるそうなので大変楽しみですが、そもそも『スペクター』とは簡単に言うとシリーズに度々登場する悪の秘密結社(こう言うと何かショボイ)でジェームズ・ボンドの宿敵とも言える組織です。
しばらく登場がなかったスペクターが再起動するという意味なのか分かりませんがシリーズが生み出した典型的な悪役像の復活が今から楽しみで仕方ありません。
続いて新作のボンド・ガール(ヒロイン)とされているのが『ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル』で女殺し屋サビーヌ・モローを演じたレア・セドゥ。
『イングロリアス・バスターズ』でハリウッドデビューをした彼女は生意気そうな顔、幸薄そうな顔とか色々印象が変わりますが今回はどんなボンド・ガールを見せてくれるのか、結構好きな女優さんなだけに楽しみです。
っていうかすっごい好きなので皆さん『ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル』を観て下さい。
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そして最後はモニカ・ベルッチ。
今回はどうやらボンド・ガールが二人という話ですが、まあ、二人いたら大抵の場合片方は死ぬのが定番なんですよね。
レア・セドゥに比べると90年台から活躍するモニカ・ベルッチはキャリアが長いですがなんだか死ぬ予感がプンプンしますよね。
ただでさえヒロインに優しくないダニエルボンドなので生き残って欲しいですね。でも、何となくこの人って悪女なイメージがあるので死にそう……。
以上が最新作での演技が気になる俳優たちです。そしてここからはダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド演じた過去作品を紹介したいと思います。
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『007 カジノ・ロワイヤル』
007シリーズ21作目にしてダニエルボンド1作目。
英国諜報機関MI6より殺しのライセンスこと『00』のコードネームを受け取ったばかりのジェームズ・ボンドはマダガスカルである男の監視任務についていた。その男の携帯から入手した情報は超大型旅客機の爆破テロに繋がっていく……。
007シリーズは元MI6の作家イアン・フレミングによる小説シリーズを原作としているのですが、この作品の製作時ジェームズ・ボンド役が20作目までのピアース・ブロスナンからダニエル・クレイグに変更が決まった際には世界中007ファンから大ブーイングが起きました。
主な理由は髪が金髪であることと耳がでかいことで彼を批難するために「クレイグノットボンド・ドットコム」というサイトが出来上がった程です。
しかし、作品が公開されると同時にダニエル・クレイグを批難する声は無くなり、それどころか歴代ボンドの中でも最高、との声もあがるほどの出来でまさに「実力でアンチを黙らせた俳優」と言える劇的なボンドデビューを果たしました。
さて、肝心の内容ですが娯楽作品として満点の出来だと思っています。
若造ボンドを描いているためシリーズファンにはユーモアなセリフが少ないのが納得いかないかもしれませんが各国の怪しい動きを見せるスパイやテロリストとの攻防、派手なアクションシーン、ロマンスなど娯楽作品に必要な要素が大体含まれている今作は映画としてそれだけで魅力的です。
オープニングタイトルのセンスもピカイチだと思います。
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『007 慰めの報酬』
異色だらけの22作目。
最愛の人を失ったボンドは全てを裏で糸引いていたホワイトを捕らえ尋問しようとした矢先MI6職員の裏切りによりホワイトに逃げられてしまう。追跡劇の果て裏切り者を射殺したボンドは裏切り者が残した手がかりを元にドミニク・グリーンという男の陰謀に迫っていた。一方家族をボリビアの元軍事政権のトップだったメドラーノに殺害されたカミーユという女性もドミニク・グリーンに近づいていた……。
今作は007シリーズ初の前作との明確な繋がりがある作品なので『007 カジノ・ロワイヤル』を鑑賞していないとかなりの部分でついてこれない可能性があります。
今作には初の続編という以外にも他に色々異色な部分がありますがその最たるは更に続編を匂わせたまま終わるという事でしょう。
今までにもスッキリしない終わり方がなかった訳ではないのですがここまで続編を匂わせたまま終わるのは初めてな気がします。
アクションは派手なものの上映時間も短く、事件自体もあっさりしすぎていてシリーズ内では正直微妙な作品ですが俳優の魅力と上司であるMとボンドの信頼関係の描き方など、好きな要素のある作品でもあります。
俳優と言えば今作のボンド・ガールを務めたのは、近年ではトム・クルーズ主演のSF大作『オブリビオン』やボンド俳優としても有名なピアース・ブロスナンの『スパイ・レジェンド』に出演し話題となっている
オルガ・キュリレンコなのですが、珍しくボンド・ガールとボンドとのベッドシーンが無いことでも異色です。
いや、別に期待してた訳じゃないんですよ。いや、本当に違いますよ。
彼女がいくら『ヒットマン』でヌードやったからってそんなことはないですよ。
因みに今作はもう一人ボンド・ガールがいるという触れ込みでしたがそこはお察し下さい……。
『007 スカイフォール』
再起動の23作目。
各国のテロ組織に潜入する諜報員の情報が入ったファイルが奪われた。Mの命令で瀕死の仲間を見捨て犯人を追跡するボンドだったが味方の銃弾が当たり谷底へと落下してしまう。
数カ月後、Mの元に届いた「自分の罪を思い出せ」のメッセージと共にMI6本部が爆破。数名の犠牲者を出したテロを受け、谷底へ落ち死亡者扱いされていたジェームズ・ボンドが姿を表わす……。
ダニエルボンドはそれまでのボンドシリーズに比べシリアス色が強く、天才発明家Qの発明で遊んだり、Mの秘書マネーペニーを口説いたりするシーンがないどころかQとマネーペニー自体が登場しませんでした。
しかし、今作からはQとマネーペニーが新たな形で再登場。そしてレギュラー人物にも大きく変化が訪れるいわば繋ぎの作品であるのですが映画単体としての完成度も高く、興行収入ではシリーズ内トップの収入で英国アカデミー賞作品賞も受賞。
特に今作の悪役であるハビエル・バルデムの演技が良く、シリーズ内では地味な計画だったのにも関わらず印象に残る悪役になっていたと思います。
ずいぶん長くなりましたが以上がダニエルボンドの全作品となります。
年末には『スター・ウォーズ EP7』『007 スペクター』『ミッション・インポッシブル5』とヒットシリーズの続編がよりどりみどりすぎて何を観に行くか迷うかもしれませんが、これを気に007シリーズを漁ってみるのもオススメしたいところです。