【映画レビュー】HiGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY 【80点】
邦画界最高峰のアクションに酔いしれる
・短評
邦画でもトップクラスのカーチェイスと中継ぎ映画として最高の終わり方
・あらすじ
カジノ計画を推し進める九龍グループに痛手を与えるため動く琥珀(AKIRA)と九十九(青柳翔)と雨宮兄弟たちは九龍の暗部の情報を詰めたUSBメモリの公表を急いでいた。
一方、SWORD地区の永久的な安定を求め山王連合会の総長コブラ(岩田剛典)はSWORDの協定を結ぶべく尽力していた…。
・感想
そもそも『HiGH&LOW』とはEXILEのHIROが企画から製作までを全てこなすプロジェクトで、
今作の『HiGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY』までにも地上波ドラマ2シーズン、劇場版2作、hulu限定ドラマまで作られるほど長い長い人気があるのです。
この作品を敬遠する人の多くが「どうせEXILEのアイドル作品でしょ」と考えると思います。
実際僕もそうでした。
しかし、観てみるとこれ以上にアクション映画好きのために作られた映画は他にはないんじゃないかと思うくらいめっちゃアクションが格好良く、また多様性に富んでいるんです!
例えばドラマシーズン1の最終回付近のVS達磨一家の回では、長い戦闘シーンをノーカットで撮影する『長回し』と呼ばれる撮影方法があったり、
マトリックスで有名になった360度全ての方向からコマ回しのように画面を流す『バレットタイム』など邦ドラマではあまりお目にかからない技術を次々と使用し、ドラマ版だけですっかりファンになってしまいました。
っと、これ以上話していると延々と今作にたどり着かないのでもう省きますが、
あのCLAMPがハマり公式作家となったHiGH&LOWの人気はTwitterで「ハイロー」と検索すると恐ろしいくらい出てくるので是非調べてください…
ここからが今作の感想
前作ではスタントマン1000人を使ったワラワラアクションと登場するチームの1つ『RUDE BOYS』が使用するパルクールの動きが人気を呼びました。
ですが、僕には不満もありました。
それは「ドラマ版で強調されていた各キャラクターの独特の格闘スタイルが蔑ろにされている」と思ったからです。
例えば岩田剛典演じる山王連合会の総長コブラは「コブラツイストが得意」と言うあだ名の通り、
持ち前のスピードで相手に組みつき、そこからの投げ技や絞め技に発展させる戦闘方法が主体でドラマ版シーズン2のVS日向一家のコブラの動きは特に格好良いシーンだと思ってます。
しかし、劇場版1作目ではあまり他のキャラと戦闘方法に差がなく見え、少しがっかりしました。
※ハイローコラボ中のよみうりランドで公開されたノーカット版ではコブラの動きに組み技も多く、ただカットされただけだと分かり少し悲しくなりました。
しかし、今作ではその不満は完全に解消されました。
コブラと同じチームのヤマトはドラマ版同様に蹴り技を中心とした戦闘スタイルで戦闘を繰り広げ、アクションの細かい動きを見る僕のような厄介なアクションファンですら満足させてくれます。
また、今作の琥珀+九十九&雨宮兄弟VS九龍グループのカーチェイスシーンでは邦画では観ないレベルにド派手かつエンタメ性抜群を動きを繰り広げていて、
邦画ファンは間違いなくびびりますし、洋画ファンでもある僕もびびりました。
物語は流石に劇場版2作目と言うこともあり、新規参入はし難い感じもありますが劇場版1作目を観ていれば立木文彦さんのナレーションとともに丁寧な説明をしてくれるオープニング(これがまた熱い)があるので全くついてこれないと言う部分はなくなると思います。
絆を中心に描いたこのシリーズですが、人との出会いによって何が変わるのか、も題材にしていることは間違いありません。
戦いを好み喧嘩の理由を探していた鬼邪高校の番長村山、復讐しか考えない狂戦士である達磨一家の日向などの変化は特に好きでシリーズを追っかけてきたファンには間違いなく刺さります。
少し中継ぎ感が多い作風で新登場人物の説明が長いのが気になりましたが、続編への期待を煽る熱い終わり方などとにかく邦画ではトップクラスとも言えるエンタメ映画でした。
さて、まだまだ語りたいことだらけなのですが凄まじく長くなってしまいそうなのでこのくらいにしておきます。
この記事で興味を持たれた方は是非、前作を鑑賞の上早めに劇場に足を運んでください!
HuluならHiGH&LOWシリーズが見放題だったりします。
Hulu完全独占配信のオリジナルドラマ『DTC』はハイロ―本編ではなかなか見られない和やかな掛け合いをずーっと楽しめます(ダイレクトマーケティング)。