【映画レビュー】ヒートアイランド【65点】
既視感を多く感じるが俳優たちは魅力的
・短評
深く考えずにざっくり見る分には面白く俳優たちの無理をしない演技も好印象
・あらすじ
渋谷の若者たちのカリスマ的存在のアキ(城田優)の仲間が関西ヤクザから大金を奪った強盗団の1人、折田(松尾スズキ)からお金を奪ってしまう。
関西ヤクザ、地元ヤクザ、強盗団から狙われる中、アキは仲間を守るために奮闘する……。
・感想
『勇者ヨシヒコと導かれし七人』を観た影響かは分からないのですが、何故か無性に城田優を観たくなり、城田優の主演作を鑑賞しました。
他の作品を例にこの作品を紹介するならば、今作は『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』や邦画の『サンブンノイチ』などの脚本の妙で勝負する作品と、
ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ [SPE BEST] [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2015/12/25
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログ (1件) を見る
長瀬智也主演でドラマ化されたことでも有名な小説シリーズ『池袋ウエストゲートパーク』のようなストリートギャングによる問題解決物語を足したような作品でした。
しかし、終盤以外は容易に想像がついてしまう上に、どこかで観たような展開が多く脚本の妙で勝負するにはやや退屈なのですが、
俳優の役どころが俳優の雰囲気とマッチしていて演技を見る映画としてはなかなかでした。
城田優のストリートギャングの頼れるリーダー感は言うまでもないですし、伊原剛志の強盗団リーダー感、細川茂樹の感情的な若手強盗員など確かな実力のある俳優の見た目通りの演技が素敵なのですが、中でも異様なオーラを放っていたのが豊原功補。
このブログで紹介した映画の中でも『南極料理人』や『HiGH&LOW』シリーズなど30年以上のキャリアを持つ確かな俳優さんですが、今作でもその演技は冴え渡っています。
何を考えているか分からない暴力的な地元ヤクザと言うとても豊原功補の雰囲気にマッチした最高の役で登場するだけで面白さが滲み出てました。
俳優を見る映画としては物語も及第点以上ですし、そろそろ公開から10年近く経つので実はこっそり続編を待っています……。