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その時思った気になる事を忘れないためにもこういう場所に書いてみたりしちゃいます。

【海外ドラマ】BLACK MIRROR シーズン1 最終話「人生の軌跡のすべて(The Entire History of You)」

技術の進歩が生み出す、信じる心の欠如

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・あらすじ

全ての人に記憶を保存するチップが埋め込まれ、観たい記憶をいつでも再生することが出来る便利な社会になっていた。
ある日、会社経営の再編により失職の憂き目にあっている弁護士のリアムは妻の友人のパーティに出席する。
しかし、一足早く着いていた妻とかつての友人だと言う男のジョナスの仲に不満を覚えたリアムは……。

 

・感想

ついに、海外SFドラマ『BLACK MIRROR』のシーズン1を鑑賞し終えました。
と言っても3話しかないのですが「海外版世にも奇妙な物語」と言われるこのシリーズは兎にも角にもバッドエンドや鬱要素ばかりなので3話でも充分に精神的ダメージを負えます。


しかし、僕が本当に見たいのはシーズン3の最終話「殺意の追跡」なので、少し一落ち着きしたらシーズン2以降も見て行こうと思います。

 

さて、今話の感想ですが心配性や不安症などの人にこそ見て欲しい話だと感じました。

 

僕自身もかなりその気はあるのですが、かなり色々な部分で過剰に心配したり不安になったりしてしまいますが、
ほぼ全ての場面できっちりとその不安が解消されるわけではなく、結局は何かしらの情報や相手を信じたり、妥協する道を選ばざるを得ません。

 

ですが、今話で描かれている社会のように、記憶を保存するチップを埋め込まれそれをいつでも再生出来るようになったら、自分が見聞きした情報をいつでも再生できるのですから、その不安も解消される……わけではありません。
むしろ今話の主人公リアムのように、不安に感じた部分を何度も再生し自分の不安を裏付ける要素を見つけ出し、その症状はどんどん強まって行くでしょう。

 

劇中ではチップを盗られたら、逆に人生が晴れやかになったと言う人物も登場します。
現実でもスマホを持たなくなったら人生が快適になった、と言う同じような意見も聞きますし、結局のところ技術の進歩による生活の利便性は人間の自由を拘束する最たるものになってしまうのかもしれません。

 

と、現実とかの繋がりはこのくらいにして、最終話はとにかく序盤の主人公になかなか共感できません。
奥さんが元カレと話していたくらいでヒステリックになっていくリアムにややドン引きすらしてしまい、不安症を発現させている自分を見せられているかのような嫌悪感もわいてきます。

しかし、終盤ではやはりこの『BLACK MIRROR』らしい展開が用意されていて、主人公の心に共感してしまい泣きそうになります。

 

シーズン1しかまだ観ていないですが、本当に技術の進歩の裏にある人間性の欠如ばかりを見せられ、反吐が出そうなのですが面白い、本当に良いドラマです……。