a picture is worth a thousand words

その時思った気になる事を忘れないためにもこういう場所に書いてみたりしちゃいます。

【映画レビュー】アトミック・ブロンド【70点】

スパイ同士の壮絶な騙し合い 

・短評

一撃一撃が重々しい戦闘とスパイ映画らしい騙し合いが特徴

 

・あらすじ

冷戦末期、極秘情報のリストを所持した諜報員がベルリンで殺害された。

MI6はリストの奪還をロレーン(シャーリーズ・セロン)に依頼、現地にいる諜報員パーシヴァル(ジェームズ・マカヴォイ)と協力することになるがリストはKGBやCIAも狙っていて……。

 

・感想

シャーリーズ・セロンのアクション目的で初日に映画館で鑑賞。

正直、最初に予告編を観た時は「最近ジョン・ウィックの二番煎じ増えたよなー」くらいの気持ちでいましたが、その感想は映画館で裏切られることになりました。

 

まずこの映画のアクションの特徴は一撃一撃が重々しい部分にあります。

 

いくら鍛えてあるとは言え、割と細身の女性がスタイリッシュに次々と男をなぎ倒していく映画を観るとフィクション感を強く覚えてしまいます。

しかし、今作も確かに動きはスタイリッシュなのですが、フルパワーで相手を殴っているような感触が伝わってきますし、相手もタフでなかなか倒れず反撃をしてきます。

そのため、ただ倒されるだけの相手も「訓練を受けた諜報員」だと視覚的に分かると同時に主人公の強さが際立ちます。

 

一方で物語は複雑でネットでは理解出来なかったと言う感想を多く見ました。

 

とにかく登場人物の名前が多く出てくるため、1人1人の名前と所属を理解出来ていないと確かに物語が難解になってしまいますが、それぞれを理解できると騙し合いの応酬をかなり面白く感じます。

以前の『裏切りのサーカス』の記事でも書きましたが、俳優を知っているとかなりキャラを覚えやすくなるので俳優沼に入るのをオススメしちゃいます(勧誘)。

【映画レビュー】裏切りのサーカス【85点】 - a picture is worth a thousand words

ですが、少し物語の真相が分かりにくく、リストの奪還ともう一つの物語のメインであるMI6内にいる二重スパイの正体の部分はもう少し派手に演出しても良かったのでは……と思ってしました。

 

シャーリーズ・セロンをはじめとした俳優陣はどれも魅力的で、彼しかパーシヴァルを演じられないだろう、と感じさせるジェームズ・マカヴォイの演技や、

キングスマン』で義足の殺し屋を演じ話題を集めたソフィア・ブテラと主人公の絡みは官能的で印象に残ります。

 

バイオレンスで痛々しい演出も多いですが、純粋にスパイ映画としても楽しめる映画だったと思います。