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その時思った気になる事を忘れないためにもこういう場所に書いてみたりしちゃいます。

HiGH&LOW THE MOVIE ノーカット版【今更感想】

公開日前に試写会とライブビューイングを行いまくる公式に恐れおののいていますがついに『HiGH&LOW THE MOVIE 3/FINAL MISSION』の公開日が目前に迫りました。

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そんなわけで今回は6月14日から9月10日までよみうりランドで開催されていた「HiGH&LOW THE LAND」で土日祝限定で上映された『HiGH&LOW THE MOVIE』のノーカット版についての感想をいまさら書かせていただきます。

 

よみうりランドで行われた「HiGH&LOW THE LAND」ですが、一言で言えばとても楽しかったです。
造形物もフードメニューもどれもこれもがかなり手間がかかっていて、「HiGH&LOW THE MUSEUM」の外観に至ってはコンテナ街の抗争が今にも始まりそうなほどでした。
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なお、「HiGH&LOW THE LAND」でのフードメニューや一部のグッズ、「HiGH&LOW THE MUSEUM」で飾られていた衣装の一部は新宿のスタジオアルタで開催中の「HiGH&LOW THE MOVIE 3/FINAL MISSION カフェ」にて販売や展示がされているようですので、気になる方はぜひ足を運んで観てください。

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さて、前置きはこのくらいにして、
「HiGH&LOW THE LAND」では『HiGH&LOW THE MOVIE』のノーカット版を一日二回ほど上映していました。
2時間30分以上にもなるノーカット版は個人的には、公開版よりも良いなと感じましたので、その理由とカットされたシーンの一部について言及していこうと思います。
※『HiGH&LOW THE MOVIE』本編のネタバレありありです
※ただしRED RAINを始め2と3のネタバレは一切ありません

 

 

 

 

 

 

 

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映画が始まるといきなり雨宮兄弟とMUGENの戦闘シーンが始まります。
ドラマ版1-1やシーズン2でもたびたび登場するお馴染みのシーンから始まり、ITOKANでの反省会を跨ぎ、「数年後(何年後かはうろ覚えです)」のテロップと共に上映版と同じく「山王街襲撃」と「無名街の爆破」シーンに繋がっていきます。

 

完全にドラマ版の映像を流用しただけのシーンで、カットされた理由も分かるのですが、僕的には映画の構成的にこのシーンの存在は「映画からこのシリーズに入ろうとしている人」のために残しておいて欲しかったシーンでもありました。
このシーンがあることで、今作自身が琥珀を中心としたチームである「MUGEN」の物語であると言うことが明確になるはずであり、
戦闘後の反省会のシーンではドラマシリーズを未見であったり、しばらく時間を置いてしまった人に対し琥珀と言う人物がどれだけ大きな人間でありカリスマ性があったかが伝わる場面であったと感じました。
映画単体で観てしまうと、いきなり琥珀さんの頭が既にやられている状態から始まるので「おいおい、こいつカリスマ0だろ」感を覚えてしまう人も知り合いには多かったです……。

ですが、完全にドラマ版の流用でしたし、その後ドラマ版を観てもらえれば良いと考えるとカットされたのも当然だったのかもしれません。

 

 

 

次に気になったカットされたシーンは今作での敵役であるチーム「MIGHTY WARRIORS」の根城、FUNK JUNGLEの外での会話シーンです。
海外マフィアである李の性格についてと琥珀はSWORD地区に興味がないから俺らが貰う、と言う旨の会話なのですが、前者の会話はかなり重要だったと鑑賞者が口を揃えて言っていますし僕もそう感じました。

 

「人を裏切らせることを繰り返し、今の地位を獲得した」と言う李の過去は、終盤の琥珀が九十九を殺そうとする時にやけにハイテンションだった理由に繋がりますし、
何よりもその要素がないので、公開版では単にヤバい奴です。実際ヤバいですけど。

 

しかし、個人的にカットされた理由は後者の部分にあるのではないかと考えています。
「MIGHTY WARRIORS」があたかもSWORD地区を欲しがっているように思える会話なのですが、「RUDE BOYS」との戦闘後の曲の中でICEははっきりと「そもそもSWORDに興味はないし」とはっきりと歌っています。


前後で食い違う発言ゆえに削られたのではないかと想像してしまうのでした。

 

 

 

お次は「RUDE BOYS」への一方的な攻撃を劉が九十九に見せるも、九十九が呆れてどこかに行ってしまうシーンからは去っていく九十九を劉が複雑な顔で見つめるシーンがカットされていました。
物凄く短いカットシーンですし些細な部分ではあるのですが、「RUDE BOYS」の発言などを鑑みると去っていく九十九を見て苦笑いやニヤニヤするかと思っただけに驚きました。


「時の流れとは残酷なもの」と言い、ずっと眠っていた九十九に対し何かしらの同情や、共感を覚えていたのではないか、と妄想も出来る良いシーンをカットしてしまったなと思いました。

 

 

 

そして、大まかなカットシーンでは一番残しておいて欲しかったと思うシーンが次の部分です。

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時系列的には九十九がコブラとヤマトに琥珀の計画の一部を話し、龍也からもらったバイクの鍵をコブラに託した後かつコンテナ街の戦闘の前になります。

FUNK JUNGLEでSWORD潰しの大詰めを九十九に告げる琥珀は九十九をいきなり殴りつけ「山王に情報をリークしただろ」と憤る琥珀に、九十九は「昔の仲間を傷つける復讐に何の意味があるんだ」と叫びます。
若干動揺した琥珀は「俺の計画を邪魔する奴には容赦しない、それがたとえお前であってもな」と九十九に言いその場から離れていきます。

 

前々から『HiGH&LOW THE MOVIE』においてのツッコミどころの1つとしてあげられていた「九十九さんどこで怪我したの?」と言う部分に対する完全なアンサーになる部分であり、
また、これ以上の行為を止めようとする九十九に対して琥珀が「もう俺の邪魔をしないでくれ」と言うシーンの意味にもなります。

 

なぜカットされたのかがこのシーンに関しては本当に想像も出来ず、結果としてノーカット版を見る前は「九十九さんは言いがかりで暴力を受けている」としか思えず、琥珀さんがさらにヤバい奴に思えてしまったりもしていました。実際あの段階ではヤバいですけど。

 

 

 

と、気になったかつ覚えている主なカットシーンをあげさせていただきました。


その他にも、苺美瑠狂の登場シーンのようなギャグパートが削られたり、アクションシーンなどたくさんのシーンがカットを受けています。

 

カニと関ちゃんがコンテナ街の戦闘中に顔を合わせて満面の笑みを浮かべるシーンや、コブラが華麗な組技を使いながらザコを蹴散らすシーンなんかは削らないでほしかったりもしましたが、
ICEと雨宮広斗の戦闘や琥珀対九十九、コブラ、ヤマトの戦闘シーンは今の数倍の尺はあり、確かにテンポとしてはあまり良くなかった気もします。

 

映画を2時間と言う尺に収めることの大変さがこのノーカット版を鑑賞することで痛感することが出来ました。
しかし、このノーカット版はファンには見て欲しいものでしたし、ぜひともノーカット版のBlu-ray発売をよろしくお願いします……。