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その時思った気になる事を忘れないためにもこういう場所に書いてみたりしちゃいます。

【映画レビュー】咲-Saki-【65点】

原作未読でもそれなりに楽しめる能力麻雀映画

・短評

地獄めぐりのつもりで鑑賞してみたら割合楽しむことが出来た

 

・あらすじ

麻雀がメジャーな競技として、学校でもさかんな競技として親しまれている世界。
天才的なセンスを持ち合わせる宮永咲浜辺美波)は麻雀部の仲間と優勝を掴むため猛者が入り乱れるインターハイに挑むことになる……。

 

・感想

麻雀を題材にした同名漫画の実写化映画を鑑賞。

 

そもそも僕は原作である漫画はおろかアニメに至るまで見たことがありません。
それどころか、この映画までの道のりを描いた導入部分の実写化であるドラマ版すら鑑賞していなく「なんでこの映画観ようと思ったんだよ」と言われると何も言えない状況だったりします(別に好きな俳優が出ているわけでもない)。

 

原作も麻雀も知らずに観る方は俳優さんのファン以外ではあまりいないとは思いますが、この映画は「麻雀」のルール自体に対してはほとんど説明がないので知らない人は恐らくついてけません。
僕自身はかなり麻雀が好きで、雀荘などにはあまり行きませんが仲間内で麻雀をしたり、麻雀漫画や映画なども割と観ますし読みます。
そんなわけでこの映画を「怖いもの見たさ」で見始めたのですが、それなりに楽しむことが出来ました。

 

何回かこのブログでも紹介させていただきましたが昨年末ほどから『HiGH&LOW』シリーズハマっています。
その影響からかチームの紹介演出に大分弱く、『咲-Saki-』でもオープニングの演出だけでやや心が動いてしまいました。

 

とは言え、もちろんそれだけでは判断しません。

 

基本的にこの作品は能力バトルものの定番近い物語展開を見せる麻雀作品です。
能力を先に見せ独走しているキャラは必ず中盤で良いようにやられたり、と展開の先読みはしやすく物語展開だけで言うならば特に驚く部分のない普通なものでした。

 

しかし、この作品で驚いたのは『ガールズ&パンツァー 劇場版』にも言える短い時間でのキャラの描き分けが上手いと言った部分です。

 

作品内での団体戦のルールは剣道の団体戦と同じく、チームごとに先鋒、次鋒、中堅、副将、大将を決め定められた局数を打つと言うルールですが、それゆえに映画内だけで5人×4校の20人ものキャラが登場します。
元々が漫画なので当然なのですが、とにかくそのキャラクターたちのどれもが色が濃く、短い時間の中でスポットが当たる主人公チーム以外のチームのキャラクターたちもその独特のキャラ特性をアピールしてくるため、もっとたくさん彼女たちの活躍を観たい気持ちにさせられます。

 

俳優たちの演技も頑張っていて、多少の無理な演技も見受けられますが、全体を通して実写化や若手アイドル集合作に特有の痛々しさはあまり感じませんでした。

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中でも個人的には風越女子高校のリーダー、福路美穂子を演じた加村真美は特に魅力的で、彼女の他の出演作にも興味がわきました。

 

ただドラマ版を観ていなかったから、と言う部分もあるとは思うのですが、
恐らく映画初登場である鶴賀学園であったり、風越女子高校にも映画内で全く活躍はおろか目立ちもしない空気キャラは多く『ガールズ&パンツァー 劇場版』のように全員に活躍の場を用意する難しさを感じてしまいました。

 

当初感じていた「痛々しい映画なんだろうなー」と言う印象を割とぬぐってくれていたこの作品。
原作ファンの目にはどう映ったのか気になりますが、僕自身は続編も少し興味がわくような作品でした。