【映画レビュー】ディナーラッシュ【60点】
高級レストランを舞台に交錯するそれぞれの思惑
・短評
料理をメインにした作品ではなく群像劇+サスペンス
・あらすじ
かつて親友をギャングに殺されたルイス。その息子で天才的な才能を持ちながら父親に一人前と認められず不満を持つウード。賭博依存症の副料理長ダンカン。店を狙うギャングの2人。
高級レストランに様々な想いを持つ人間たちが集うなか、最も忙しいとされるディナーラッシュの時間が始まる…。
・感想
僕は食べることが好きです。
別に大食いってわけでもないし、舌が肥えてるわけでもないですが、やっぱり美味しそうな食べ物を見ると食べずにはいれません。
そう言うわけもあり僕は「料理映画」も良く観ます。
このジャンルに関しては邦画もなかなかに強く『リトル・フォレスト』などは大好きな映画でもあります。
『リトル・フォレスト 夏編・秋編』と時代遅れの僕 - a picture is worth a thousand words
そんな理由から今回も度々映画好きの人たちから名前を聞くことのある『ディナーラッシュ』も観るのを楽しみしてました。
しかし、この映画は想像とは少し違うジャンルの映画でした。
確かに高級レストランが題材と言うだけあり調理シーンもかなり多く出て来ますが、
映画がルイスの親友がギャングに射殺されるシーンから入るだけあり映画の主ジャンルはサスペンスであるとも言えます。
高級レストランの1夜が始まってからも目につく印象的なシーンは調理をするシーンよりもギャングが店に来て、ルイスと話しながら取引を持ちかけるシーンであったり、
賭博依存症のダンカンがルイスの助言を無視しギャングから金を借りて賭博をするシーンなどやはり主題となるのは「人物」であって「料理」ではないのです。
それでも出てくる料理はどれも魅力的でお腹が減る作品であることも間違いなく、多少は満足したのですが「料理映画」を目的にしていた自分にはやや物足りませんでした。
この映画の終盤は怒涛の展開があるので、出来るだけ前情報を仕入れないで観るのをオススメします。
また何故かDVDには映画に登場する料理のレシピも載っているので腕に自信のある人は試してみても良いかもしれません。