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その時思った気になる事を忘れないためにもこういう場所に書いてみたりしちゃいます。

【海外ドラマ】BLACK MIRROR シーズン1 第1話「国歌(National Anthem)」

インターネットの発展は未来を希望に導くのか

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・あらすじ

イギリス公爵夫人が何者かに誘拐された。
首相官邸に届けられ、動画サイトにも公開された人質の解放条件は「首相が豚と性行為を行い、それを全国に生中継すること」だった、
ボランティアにも熱心に取り組み、世界的な人気も高いスザンナ妃を救い出すため英国首相は奮闘するがやがて期限は迫り……。

 

・感想

NETFLIXが製作を依頼し、NETFLIXにて公開されたSFドラマ『ブラックミラー』。
いつもならばドラマの感想は1シーズンを全て見終わってからまとめて書くのですが、このドラマは星新一の小説のようにそれぞれの話が時代背景も登場人物も設定もバラバラなアンソロジーのようなドラマなので、一話一話の感想を見終わり次第ブログに書いて行こうと思います。

 

ディストピア攻殻機動隊のような世界観の話がある、と聞き楽しみにして見始めたこのドラマですが、意外にも第一話は現代が舞台となり、またオーバーなテクノロジーは一切登場しません。
それどころか、第一話では恐ろしくリアルなそれこそ監督の言にもある「私たちが生きるであろう10分後を表している」にふさわしい下衆な暴走が描かれていました。

 

SNSの流行による守秘義務の欠如、人命よりも他局との数字争いやスクープを優先し暴走するマスメディア、不謹慎なことや与えられた情報のみを鵜呑みにした末の炎上を楽しむ人民。
それぞれの現代にありふれた光景が重なりあうことで起きる悲劇が皮肉たっぷりに描かれていて、正直精神的にちょっとキツくなるほどに痛々しく感じました。

 

今回のテーマは「SNSやインターネットの発展により明らかになった人のゲスさ」がメインになっていたと思われ、首相以外の登場人物はほとんど下衆ばかり。


荒廃した世界のような迎えたくない近未来設定と違い、こちらの近未来はもう迎えてしまっているが引き金だけが引かれていない近未来でこの話を第一話に持ってきたと言うことはこれこそが『ブラックミラー』の真髄なのでしょう。

 

一話目から精神的な揺さぶりが物凄いですが、次の話も楽しみに観て行こうと思います。