コナン素人が選ぶ個人的コナン映画ランキング
みなさん、こんにちは。
気が付くと自分もいい歳であるにもかかわらずいつまでも学生のような気分が抜けません。
「小さくなっても頭脳は大人」の真逆を歩み続けているようで非常に辛いのですが、ここ最近コナン映画にドハマりしています。
まず先に言っておきますが自分はコナンの知識は少なくいわゆる「クソにわか」です。
「金田一少年の事件簿」は漫画も「獄門塾殺人事件」くらいまで集めていましたし実写も全部観るくらい好きだったのですが、コナンに関しては学生時代に部活終わりにテレビでやってたら観るくらいでした。
映画版に至っては金曜ロードショーでやってたら観るくらいで録画すらしたことはありません。
しかし、数年前にひょんなことから大ヒットしたコナン映画「ゼロの執行人」を劇場で鑑賞してから、コナン映画は取り敢えず劇場で観ることが定番となりました(定番と言ってもまだ2作ですが)。
そして、一昨年くらいから「せっかくだから鑑賞して無い作品全部観るか」と言う気持ちが生まれては消え、最新作「緋色の弾丸」の鑑賞直前にようやく全23作の鑑賞が終わりました。
今回はそんな「コナンクソにわか」の僕が23作の中で特に面白く感じた3作をご紹介させていただきます。
■個人的コナン映画3位:『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』(2002)
いきなり名作と名高い「ベイカー街の亡霊」を持ってきたので「あー、つまんな」と思った人もいらっしゃると思います。
安心してください、これはほんのあいさつ代わりです。
コナンたちが仮想体験型ゲーム機「コクーン」を利用中に暴走したAIによるデスゲームが始まると言う物語が展開される本作。
VRゲームが流行ってるのか流行ってないのか何とも言えない現代からすると2002年の作品としてはリアルな未来っぽさを描いていてスゲーと一瞬思います。
ただ、暴走したAIや仮想現実を描いた作品は名作『トロン』などもあり2002年は既にそこそこ手垢の付き切った時代でもあります。
しかし、コナン映画は本作が皮切りかは詳しくないので分からないですが、「最新のもの」を取り敢えず作品に組み込むことが増えていきます。
「異次元の狙撃手」ではスカイツリー、「緋色の弾丸」ではリニア、「ゼロの執行人」ではこんなの絶対子供は分からないだろと言う「TORブラウザ」なんかも出てきます。
その中でも「ベイカー街の亡霊」は特に「娯楽映画」としての完成度が高く、SF的な装置と「シャーロック・ホームズ」の舞台を織り交ぜた物語が先がどうなるのかを想像させない点で魅力的に機能していました。
■個人的コナン映画2位:『名探偵コナン から紅の恋歌』(2017)
近年のコナン映画って完全に「キャラ物」と言うか「キャラ推し」が激しくなってますよね。
「ゼロの執行人」は安室、「紺青の拳」は怪盗キッドと京極、そして「緋色の弾丸」は赤井ファミリー。
2022年はそろそろまたジンの兄貴が来るんじゃないかとか思ってますが、とにかく最近はキャラ推し作品がとにかく多く感じます。
えっ、3作目の「世紀末の魔術師」はキッドだし7作目の「迷宮の十字路」は服部だったって? 君は知りすぎたみたいだね。
キャラ推し作品自体は別に構わないのですが、メインとなるキャラの格好いい部分を見せたい!と言う性質上、物語の筋がめっちゃめちゃになっているケースも少なくありません。
そんな中、比較的近年の作品である「から紅の恋歌」は驚くほどに物語の中心となる事件と犯人の行動に筋が通った内容になっています。
コナン映画は基本的に見どころを作るために様々な施設が爆発したり大事故が起きることが多いのですが、その結果として犯人がいかなる動機であれクソ野郎になります。
作中では明言こそされなかったものの「ゼロの執行人」は、動機が勘違いのくせに恐らくそこそこの死傷者を出してるので犯人がただただ不憫でした。
しかし、本作は定期的な爆発で鑑賞者を楽しませてくれるものの、無関係な人を巻き込む爆破を繰り返すに足る動機が犯人にあり、また事件の真相が「殺人」の物悲しさを感じさせてくれる見事な幕引き。
服部と和葉がメインとなる、いわゆる「キャラ推し」作品でありながら良質な脚本を持った作品でした。
■個人的コナン映画1位:『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』(2006)
「これあんまり面白くなかったやつじゃん」と思った方もいらっしゃりますよね?
僕は今そんなあなたの頭を盗聴しています。
いや、気持ちは分かるんです。
施設の爆破無し(街は爆破する)、キッドは出るけどコナンとの絡みはほぼ無し、蘭は事件が起きていることにすら気づかない、とコナン映画としては異例だらけな上に盛り上がるポイントも掴めないため、「ぶっちゃけテレビSPでも良くね?」と思ったりもしました。
しかし、「探偵たちの鎮魂歌」が異例なのはコナン映画における定石を覆しただけでなく、「事件の真相の解明に探偵は必要ない」と言う「探偵作品」そのものに対するアンチテーゼを見せてくれた点にあります。
物語中ではもちろんコナンや服部の活躍があるものの、アガサ博士や目暮警部、そして白鳥警部が何も知らないまま死が間近に迫っている少年探偵団を自身の命と引き換えにしても最期の時を過ごそうとする「大人としての責任」を見せつけたり、灰原がなりふり構わず蘭と和葉を引き留めるたりと「事件の存在を知る人間」が「事件の存在を知らない人間」を守るために奮闘する、大人になって分かる格好良さがありました。
出てきた遊園地が大破しないコナン映画は実は序盤はそこそこあるのですが、ほぼ無傷は珍しい貴重な作品でした。
いかがでしたか。
マジでどうでもいい話しなのですが、「絶海の探偵」からキャッチコピーに「〇〇ミステリー」を入れてくるようになったコナン製作陣が今もなおネタ切れしていないのが凄いと思います。
絶海の探偵:スパイミステリー
異次元の狙撃手:禁断の謎(パンドラ)ミステリー
業火の向日葵:芸術的(アート)ミステリー
純黒の悪夢:頂上決戦(バトルロイヤル)ミステリー
ゼロの執行人:極秘任務(シークレットミッション)ミステリー
紺青の拳:三位一体(トリニティ)バトルミステリー
と思ったら最新作の「緋色の弾丸」なくないですか…?コナン製作陣ならリニアにちなんで「超高速(ハイスピード)ミステリー」とか入れて来そうなものですが。どうしちまったんだ製作陣…
と言うか、「頂上決戦(バトルロイヤル)ミステリー」はもはやミステリーなのか怪しいですね。
そんなわけでここまで読んで下さりありがとうございました。