【映画レビュー】ヒットマンズ・ボディガード【75点】
軽いノリと確かな腕の究極バディ
・短評
安定感のある主演2人のやりとりとスピード感のあるアクション
・あらすじ
殺戮と弾圧の限りを尽くした独裁者のデュコビッチ(ゲイリー・オールドマン)が国連に逮捕された。
デュコビッチの有罪を証明するため、選ばれた証人は何人もの要人を殺めた殺し屋のキンケイド(サミュエル・L・ジャクソン)だった。
一方、かつての失敗を引きずり続け、一流の枠を外されたボディガードのブライス(ライアン・レイノルズ)のもとにキンケイドの護衛の依頼が訪れる…。
・感想
日本ではNETFLIXでのみ独占配信をした作品。
公開前から1992年に公開されたケビン・コスナー主演の『ボディガード』のオマージュポスターが公開されるなどバカ映画っぽいと話題になっていた今作。
観てみた結果バカ映画なんですがこの映画は本当に面白いです。
サミュエル・L・ジャクソンと言えばモーガン・フリーマンと並んで「どこの映画にも出ている気がする黒人俳優」と良く言われますが実際出演している本数は恐ろしく多いです。
そして出演本数の多さと同時に演技の使い分けも多様で映画のたびに違った表情を見せてくれます。
例えば『アベンジャーズ』では凸凹チームを何とか纏めようとするリーダーを演じ、
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そして今年公開した『キングコング 髑髏島の巨神』では復讐に取り憑かれた狂気の隊長を演じるなどとにかく演技の幅が広いのですが、
個人的には『キングスマン』のような明るく多弁なキャラこそ彼の演技の真骨頂なのではないかと感じていました。
今作でのサミュエル・L・ジャクソンは僕の大好きな明るく多弁で、意外とロマンチストな殺し屋。
計算深く意外とセンチなライアン・レイノルズ演じるブライスを煽って煽って煽りまくり、まるで夫婦漫才のようなやり取りがとにかくクセになります。
ゲイリー・オールドマン演じるデュコビッチは悪役を演じさせたら彼の右に出るものはいない、とさえ言われた全盛期を彷彿させる禍々しさで登場するだけでコメディなはずの映画を一気にシリアスに変えるほどの恐ろしさ。
一方、主人公の2人は、恋愛話のついでに事件を解決してる海外ドラマ『BONES』のように、
人生や女性話のついでに敵から逃げているような気安さを感じさせますが、そのアクションはコメディ映画の質を遥かに越えています。
スピード感のある格闘、銃やその辺にあるものを使った戦闘、バイクと車によるカーチェイスなど、どの要素を取ってもハイスピードかつド派手なもので、
主人公2人のプロフェッショナルとしての説得力を生んでいます。
ブルース・ウィリス主演映画『RED』のような作品が好みの人には間違いなくオススメ出来る映画です。