a picture is worth a thousand words

その時思った気になる事を忘れないためにもこういう場所に書いてみたりしちゃいます。

【日本ドラマ】勇者ヨシヒコと魔王の城

予算の少ない冒険活劇

勇者ヨシヒコと魔王の城 Blu-ray BOX

勇者ヨシヒコと魔王の城 Blu-ray BOX

 
 ・短評

大爆笑ではなく頭に残る微笑が続くゆるゆるドラマ

 

・あらすじ

疫病で多くの人が死に、魔物が世界に蔓延り始めた。
全ての元凶が魔王にあると仏(佐藤二朗)に告げられた勇者ヨシヒコ(山田孝之)は戦士のダンジョー宅麻伸)、呪術師のメレブ(ムロツヨシ)、自身の命を狙うムラサキ(木南晴夏)と共に魔王を倒すため旅に出る……。

 

・感想

2011年に山田孝之主演で深夜帯に放送された勇者ヨシヒコシリーズのファーストシーズン。
全体を通してゆるゆるな雰囲気と様々な小ネタがカルト的人気を誇り、2012年にはセカンドシーズン、昨年にはサードシーズンが放送されるほど根強い人気を集めているドラマシリーズです。

 

大学在学中の当時、山田孝之にハマり出演作を片っ端から見ている最中にこのドラマの放送が始まり、
こんなしょーもない企画によく出るな……などと思いつつも、ギャグにすら全力で演技する面白さに惹かれ翌年に放送されたセカンドシーズンまで全話欠かさず見ていました。

しかし、少し間が空き既に社会人となり数年が経過した去年、山田孝之熱が収まっていたからか、はたまた静岡でテレビ東京が見れなくなったからかサードシーズンを見ることはありませんでした。


そんなこんなで少しモヤモヤしていたのですが、この度NETFLIXで勇者ヨシヒコシリーズがファーストシーズンからサードシーズンまで全て配信され始めたので「じゃあ、いっそのことファーストシーズンから見るか!」となり鑑賞を始めました。

 

そして、再鑑賞してみると一度見たことあるはずのファーストシーズンですが、再度見直してみてもその面白さは変わりませんでした。


佐藤二朗演じる仏のほぼアドリブであろうやり取りや、ムロツヨシ演じる呪術師メレブの何の意味もない魔法など、毎話毎話のお決まりの展開から、
こんなネタ良く思いつくな……と思わず感心してしまう各話固有のネタまでびっくりするくらい豊富なネタで楽しませてくれました。

 

特に好きな話は第9話の悪魔神官の回と、第11話の魔王の城下町編なのですが、
前者は綾野剛を始めとした有名俳優たちが動物と人間を合成したキメラとしてしょーもない登場をするだけなのですが無駄に多種多様で、
後者は主人公たちが魔王の城下町に取り込まれ、やる気を吸い取られていく展開なのですが無駄に山田孝之の演技力が冴え、見終わって数年が経過していても頭に何故か強く残っていました。

 

僕が見るドラマに悉く脇キャラで出演している野間口徹も最終話で彼らしいキャラで登場したり、有名俳優の凄まじいチョイ役を楽しめる強烈なドラマです。

 

実はメレブのスイーツは最強なんじゃないか、とかダンジョー役の宅麻伸はなぜこんなドラマに出ているんだ、とか見た人同士で話題にもなれる大好きなドラマなのでセカンドシーズンも続けて鑑賞中です。

【映画レビュー】サクラダリセット 前篇【60点】

独特な「静」の雰囲気が特徴的なティーン向け映画

サクラダリセット 前篇 [DVD]

サクラダリセット 前篇 [DVD]

 
・短評

ブコメかと敬遠していたが意外と順当な能力物

 

・あらすじ

住民の半数が何かしらの特殊能力を持つという街、咲良田。
何の能力にも遮られない絶対の記憶保持の能力を持つ浅井ケイ(野村周平)はセーブした地点に時間を巻き戻すことの出来るリセットの能力を持つ春埼美空(黒島結菜)と共に行動し、
かつて自分たちの行ったリセットで死んでしまった相麻菫(平祐奈)を生き返らせるピースとなる能力者を探していた……。

 

・感想

まず始めに書いておきますが、僕は原作小説及びアニメを一切観ておらず、また後篇の鑑賞もしていません。
そのため、今回の記事はあくまで同名小説の実写版の前篇である『サクラダリセット 前篇』についてのみの感想となります。

 

突然ですが、僕は静岡県長泉町と言う場所に住んでいます。
今作では黒澤明の『七人の侍』でもロケ地として使われた長泉町屈指の観光名所、鮎壺の滝がロケ地として使われた撮影当初に地元で話題となり、
「あー、じゃあ、観てみるかー」などと思うだけ思っていたらいつの間にか上映が終わっているという寂しい状況でした。

 

基本的にどんな映画も観るようにしているのですが、やはりどうしてもラブコメだけは苦手で、宣伝を観ていた限りではこの映画も「能力物」を取ってつけただけのラブコメにしか見えませんでしたし、食指が全く動かなかったという部分もありました。


しかし、山崎賢人主演の『orage』あたりは主人公のメンタルの弱さと、親友のイケメンが不憫すぎる点はありましたがそこそこ面白かったのでレンタルが始まったら観てみようかなー、と思い鑑賞することになったのですが、これがなかなかに展開が練られている能力物でした。

 

ハンター×ハンター』や『ジョジョの奇妙な冒険』、一風変わった作品で言えば実写の『SPEC』など能力物にも様々な作品がありますが、今作で面白いと感じた部分は能力同士の組み合わせを重視していることでした。

記憶を完全の保持するケイの能力と時間を巻き戻すが記憶が無くなってしまう美空のリセット能力の組み合わせなど個ではなく複数で難題に挑む展開は能力物では珍しいような気がします。

 

しかし、一方で尺の都合なのか頭の良い人間の命を賭けた計画の根幹となる部分が「大して話したこともない人の良心」を頼りにしていると言う違和感だったり、物語の穴の多さはどうしても気になってしまい、
また、展開的には物凄く重要な前篇の集大成の部分があまりにもあっさりとしすぎていたことが僕としてはマイナスポイントでした。

 

作品内全体を漂う物静かで、逆にその静かさが不気味である不思議な雰囲気は架空の街である咲良田の不穏さを描いているかのようで個人的には好きで、
更に続編には『相棒』でお馴染みの及川光博が出演していると前篇の宣伝で知ったので後篇も観てみようと思います。

【海外ドラマ】LUCIFER シーズン1

正義と悪の狭間で揺れる、誰よりも純粋な悪魔

f:id:shotguuun:20170920190856j:image

・短評

生真面目な女刑事とその日の気分によって方向性がコロコロ変わる地獄の王バディの新感覚捜査ドラマ

 

・あらすじ

地獄の統治に嫌気がさし人間界に降りてきたルシファー・モーニングスター(トム・エリス)は、ある人物の敵討ちのため殺人事件の犯人を追う最中に女刑事クロエ・デッカー(ローレン・ジャーマン)と出会う。
自身の能力が効かないデッカーに興味を持ったルシファーは事あるごとに事件現場に足を運ぶことになる。
一方、ルシファーの地獄の統治の放棄と改心を望まない天使アメナディエル(D・B・ウッドサイド)はルシファーを地獄に戻すため策をめぐらせる……。

 

・感想

パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなどで有名なジェリー・ブラッカイマー監督ですが、実は大ヒットしたドラマ『CSI:科学捜査班』を手掛けるなどドラマの世界でもヒットメイカーだったりします。
そんなジェリー・ブラッカイマーが手掛け、海外ドラマ好きの中で今一番人気のドラマ(TSUTAYA調べ)なのがこの『LUCIFER』です。

僕自身はFacebookTwitterで、ワーナーブラザーズの公式が宣伝してた動画を見て「なんか面白そうだし1話くらい見てみよー」と思いTSUTAYAで借りたのがきっかけですが、
NETFLIXで配信が始まったこともありシーズン1を2周してしまうほどハマってしまいました。

 

最初こそ「ネタ切れすぎてこんな突飛な設定入れてきたんだろ」となめきっていたのですが、見始めてみるとこの「突飛な設定」がとにかく活かされています。


序盤は欲望に忠実で、倫理観や道徳心の薄いルシファーが常にニヤニヤしながら面白半分に事件に首を突っ込み、その行為にクロエを始めとした超常現象を信じない人間や、アメナディエルを始めとした天使や悪魔が振り回されていく構図に引き込まれ、
中盤から終盤にかけてはやりたくもない地獄の統治を押し付けられたルシファーの「父」に対する反発心と、自身の進むべき道に迷う彼の複雑な心が描かれ「反抗期の子供」と比喩されたルシファーの心の動きに目が離せなくなります。

 

また、ルシファーの周りを囲むレギュラーキャラもとにかく魅力的。
超常現象やルシファーが悪魔であることを信じない実直かつ強情な性格のクロエや、初登場時は「こいつモブか?」と感じ序盤はルシファーの単なる恋敵かと思っていたら熱い正義感を持つ男だと分かり始めるクロエの別居中の夫であるダン、
ルシファーが唯一自分の全てを晒す人間であるカウンセラーのリンダ、ルシファーと一緒に地獄に戻りたいと考える悪魔のメイズなど初回登場時は微妙に感じるキャラが話を重ねるごとにどんどんと魅力を増していき、2~3話見るともう最後まで見るしかなくなります。

 

ニヤニヤするルシファーも怒りをあらわにするルシファーも愛おしくなるトム・エリスのセクシーさもこのドラマも特徴の一つで、話はともかくルシファーを見たいとなる人も多いそうです。僕は話も好きですが。

 

人間の社会でルシファーが見つけ出そうとする本当の自分。
見つけ出した先に訪れる試練を描くであろうセカンドシーズンの日本レンタル開始は10月4日からです。

お台場のマダムタッソー東京は映画好きにはたまらない場所だった

先日、ヒルトン東京お台場で行われている企画『ハロウィーン・モンスターの舞踏会 デザートブッフェ』に足を運んだのですが、

f:id:shotguuun:20170919190612j:image
ついでと言うことで、近くの商業施設デックス東京ビーチ内にある蝋人形館『マダム・タッソー東京』に行ってきました。

 

マダム・タッソー』とは蝋人形師マリー・タッソーが創設したロンドンに本拠を持つ蝋人形館で、世界各地の著名人を模した精巧な蝋人形の数々が有名です。


今回訪れたのはデックス東京ビーチ内の分館なのですがこれが本当に面白い場所でした。

 

まず、入場のためにチケットを買います。
今回は行く日付が予め決まっていたので、ローソンチケットで(公式ホームページでも売っています)日付指定券を購入していましたが、通常価格だと恐らく2300円(うろ覚え)のところ、日付指定前売り券だと1800円で購入することが出来、500円もお得でした。

 

受付を済ませたあと、蝋人形には過度な接触(髪型を崩したり、壊すような行為)でなければ触れても大丈夫、との説明を受けた後にエレベーターを使い入場するのですが、

f:id:shotguuun:20170919190803j:image

早速ブルース・ウィリスがいました。
髪型を崩すような行為って髪の毛ないじゃん……と感じつつもそのクオリティの高さにとにかく驚愕でした。

 

最初のホールではバラク・オバマなど政治界の著名人、

次のホールではアイルトン・セナや五郎丸など、スポーツ界の著名人、

と、本当に様々なジャンルの著名人の蝋人形があるのですが、この施設はただ蝋人形を置いてあるだけでなく少し凝った展示もありました。


残念ながら写真を撮っていないという痛恨のミスがあるのですが、F1のコーナーには反射神経を勝負できるゲームがあったり、サッカーのコーナーにはサッカーのミニゲーム、野球のコーナーには野球のミニゲーム
そして映画コーナーには自分の顔を合成して、有名な映画俳優たちと踊らせることの出来るアトラクションなどなど各所に蝋人形以外にも少し楽しめる要素を置いてありました。

 

それにしても、映画のコーナーはとにかくテンションが上がります。
シュワルツェネッガーターミネータースパイダーマンのトリックアートと写真を撮れるだけでなく、

f:id:shotguuun:20170919191329j:image
先日紹介させていただいた『裏切りのサーカス』にも出演しているベネディクト・カンバーバッチや、

ジョージ・クルーニーなどの蝋人形とも、実物では考えられないほどの距離感で一緒に写真を撮ることが出来る夢のような空間です。

 f:id:shotguuun:20170919191339j:image

各蝋人形の傍には様々な小道具が用意されていて、その蝋人形の雰囲気に自分が近づきながら撮影できるのも楽しかったです。

 

帰りにはマダム・タッソーのお土産として有名なオスカー像(アカデミー賞を取った際にもらえる像)のレプリカを買って帰りました。

f:id:shotguuun:20170919191426j:image

【映画レビュー】裏切りのサーカス【85点】

映画好きほど楽しめる水面下で戦うリアルなスパイ映画

裏切りのサーカス スペシャル・プライス [Blu-ray]

裏切りのサーカス スペシャル・プライス [Blu-ray]

 
・短評

展開は地味だが全体像を把握するとスリルたっぷりになる怪作

 

・あらすじ

冷戦時代、コントロールジョン・ハート)率いる英国諜報部、通称サーカスは失態を犯しコントロールは解任、彼の右腕であったジョージ・スマイリー(ゲイリー・オールドマン)も引退を余儀なくされる。

コントロールの死後、彼がサーカスの幹部の中に裏切り者がいると考えていたことを知った外務次官のオリバー・レイコン(サイモン・マクバーニー)は引退したスマイリーに残留した4人の幹部内の裏切り者の特定を依頼する…。

 

・感想

1974年のジョン・ル・カレによるスパイ小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を実写化した今作。

ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV)

ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫NV)

 

ティンカー、テイラー、ソルジャー、プアマン。コントロールのつけた4人のあだ名のスパイの中から裏切り者を探すと言うそそる内容に加え、『レオン』や『フィフス・エレメント』など悪役をやらせたらピカイチな俳優だと感じていたゲイリー・オールドマン主演が良い役としての主演で半端なく公開当時楽しみにしていたのを覚えています。

 

しかし、残念ながらこの作品は地元から電車で1時間の小劇場でしか公開せず、また予定も合わなかったため、DVD化をひたすら待ちました。

 

そして、遂にDVDを購入し、ワクワクしながら観た初の感想は「登場人物が多すぎてこんがらがるし、展開も地味すぎる」と言う否定的なものでした。

 

それもそのはず、主人公のスマイリーのもとで動く人物がスマイリー含め3人、サーカス幹部が4人(コントロールを含むと5人)、現地のスパイが2人、英国上層部が2人、敵国スパイが1人と大した説明もなく登場し、

計13人の顔と名前を早い段階で把握しなければ話を追うのが早速難しくなります。

 

さらに、ド派手なスパイ映画である007と違いこの作品で1番ドキドキするのは「ピーター・ギラムが自分の職場から書類をパクってくる」と言う言葉にすると地味すぎる部分なため、派手さを期待していると大変退屈な作品になります。

 

そのため、初回鑑賞後から再鑑賞していなかったのですが、先日再鑑賞した際にこの映画の面白さに驚愕しました。

冷戦時代、情勢次第であっさりと命を落とす諜報員たちによる、激しい情報戦。良かれと思って行動したことが敵の作戦である恐怖心。

じっくりと鑑賞するとびっくりするほど知的でサスペンスたっぷりな作品です。

 

今回は今作の魅力を全て語ることはしませんが、今作の魅力に気づく手助けとなったのは自分の「映画好きさ」でした。

 

この映画、実はハリウッド映画ではないのですが、主演のゲイリー・オールドマンを始め恐ろしいほど有名な俳優がたくさん出ています。

例えば前述したスマイリーの部下、ピーター・ギラムは『SHERLOCK』で話題となり今や大スターであるベネディクト・カンバーバッチだし、

容疑者の1人テイラーは『キングスマン』で最近の映画好きにも馴染み深いコリン・ファース、 

物語の引き金となるスパイのタッカーは『マッドマックス 怒りのデスロード』の主人公を演じたトム・ハーディであったりとまだまだ書ききれないほど豪華な出演陣です。

 

そのため、完全に映画好きとなった今では俳優によって13人の見分けがかなりつき、物語に集中することが出来たことがこの作品の魅力に気づくきっかけとなりました。

とにかく、渋くスリリングな情報戦の渦中に映画好きの方は潜ってみてください。

【海外ドラマ】ザ・シューター シーズン2

最強のスナイパー VS 最強のスナイパー

f:id:shotguuun:20170915184423j:image

・短評

陰謀の謎を徐々に解き明かすディティールとメインの敵となるソロトフの魅力はたっぷりだが登場人物が多すぎるし、終わり方が唐突

 

・あらすじ

ウクライナ大統領の殺害疑惑が晴れ、かつての戦友の授賞式に参加するため妻と共にドイツを訪れたボブ・リー・スワガー(ライアン・フィリップ)。
しかし、授賞式の最中に突如武装集団に襲撃され、多くの犠牲者が出てしまい事件の背景を辿るためまたしても戦いの渦中へと入っていく……。

 

・感想

マーク・ウォールバーグ主演の2007年の映画『ザ・シューター/極大射程』が好きで、同原作のマークウォールバーグ製作総指揮ドラマ『ザ・シューター』がNETFLIX独占配信と聞き、楽しみにしていました。

ファーストシーズンは映画と同じ原作を使っているため、
ベトナム戦争イラク戦争になっていたり、スワガーが妻子持ちだったり、メンフィスが男女逆転していたり、
かなり違いますがそもそも映画版も原作とはかなり違うみたいなのでそれを抜きに考えるとシーズン1の印象は無難な陰謀物かな、と言う印象でした。
ラストショットはそれまで積み上げてきた色々な物が含まっていて格好良かったですし、スワガーの単なる射撃技術ではなく「戦闘」としての技術で敵を倒す展開はかなり面白かったです。

 

そして、前シーズンから大して間もない異常な速度で配信されたセカンドシーズン。


前シーズンではイラク戦争時代の恐ろしいスナイパーとしての名前しか出てこなかったソロトフが現在の敵として登場し、スワガーが新たな陰謀に巻き込まれるのですが、
セカンドシーズンもファーストシーズンと同様に現在の事件の真相をスワガーとFBIのメンフィスの視点から追っていき、何かが分かる度に様相が二転三転します。
しかし、いかんせん物語の登場人物の名前が覚えにくく、「あれ?この名前って誰だっけ?」といちいち感じてしまい、僕の頭が悪いだけなのかたびたびファーストシーズンを含めて見直す必要が出てきたため、作りとしてはそこそこ不親切に感じてしまいました。

 

一方で、敵であるソロトフのキャラの作りこみは秀逸でした。
恐ろしい技術を持ち合わせ、最強のスナイパーと恐れられたスワガーさえも戦争時代に倒すことの出来なかった究極の狙撃手であり、
現在でもとある目的のためにスワガーの周辺の人物を殺して回る殺し屋で、障害となるものや目撃者はためらいなく殺害します。

ですが、その反面に穏やかに暮らしたい願望のため、彼自身今回の陰謀からの脱却を願っているという複雑な状況で、
1人で料理を作りながら、サッカーの試合を見て盛り上がっているシーンはソロトフと言う人間がただの殺人マシーンではないことを明確にして僕の心をひきつけて離しませんでした。

 

殺しの仕事を辞め妻子と暮らすスワガーと、殺しの仕事から離れることの出来ないソロトフがぶつかる終盤から、物語はグーンと面白くなり、
第8話の「まさかの展開」はシリーズ随一のワクワク感で水曜日の9話の配信をまだかまだか、と待ち続けても一向に配信がなく「今週は休みか?」と思いネットで検索をかけてみると、第8話が最終回だったという衝撃的事実を知りました。

 

おおおおおおおおおおおい、どう考えてもこれからが面白いとこじゃないですか!!!!
と憤慨もしましたが原因がライアン・フィリップさんの怪我ということで、これは仕方のないことでしたね……怪我から復帰し、ソロトフとの共闘か、アトラスとの対立か面白くなっていくのは間違いのないサードシーズンを大人しく待っています。

【映画レビュー】散歩する侵略者【80点】

漂う不気味な雰囲気と綺麗なメッセージ性 

・短評

好き嫌いはあると思うが、邦画SFの中でもトップクラスの作品

 

・あらすじ

ジャーナリストの桜井(長谷川博己)はバラバラ殺人事件の調査中に、自身を宇宙人だと名乗る天野(高杉真宙)と出会う。

一方、夫(松田龍平)と仲良くいっていない鳴海(長澤まさみ)は夫が別人のような性格になって戻ってきた事に苛立ちを募らせていたが…。

 

・感想

邦画ではほとんどSFと言うジャンルは見かけない印象があります。

その理由の多くが予算不足からなのでしょうが、SF映画が好きな自分には少し寂しさを感じていました。

 

そんな折にこの映画のレビューをTwitterでみかけ、そこそこ好意的な意見が多かったので遅ればせながら劇場へと足を運びました。

邦画の実写SFを観るなんて『Returner』か『リアル鬼ごっこ』以来じゃん、などとこの映画の下調べは全くせずに鑑賞を始めたのですが、

開始数分からこの映画の不気味さは際立ち、すぐに余計な考えは無くなりました。

 

叫びながら家を出て行こうとする女性が家の中に引きずり込まれ、血だらけの屋内が映される。

返り血を浴びた女子高生がニコニコしながらぎこちない歩き方で田舎道を歩きタイトルが表示される。

 

あ、これ、SFじゃなくてホラーだ。

と、この時点で少し後悔しましたが松田龍平演じる真治が登場すると、「人間のことを完全に把握できていない宇宙人」と言う間の抜けた展開になり少しホッとします。

 

しかし、何を考えているのか分からない宇宙人を松田龍平らしさ全開で描かれるため、

一向にこの宇宙人が良いものなのか悪いものなのか判断がつかず更に不気味さは募っていきます。

 

一方で、ジャーナリストの桜井が出会う天野は真治とは対照的に人間らしい話し方で少し安心するものの、

こちらは人間を侵略する明確な意思を持ちそのためなら何でもすると言う恐怖感をチラつかせます。

 

あ、やっぱりこれホラーだ。

 

家に帰り調べて観ると、今作を監督したのは数々のホラー映画を監修してきた黒沢清であると分かりなるほど…と思わず納得してしまいました。

 

不気味さと間の抜けたシーンを繰り返すことで頭を揺さぶり、

一方で、人間と宇宙人と言う全く異なる二つの種族の中で芽生える奇妙な関係など『ヒドゥン』のようなオーソドックスな宇宙人ものの定石も辿り、宇宙人SFとしての完成度はかなりのものでした。

俳優たちの演技も良く松田龍平長澤まさみ長谷川博己あたりは彼らの最も得意とするような方向性の演技で観ていて安心できます。

 

邦画の実写SFはほとんど見かけない中、このような高品質のSF映画を観ることが出来て嬉しかったです。