僕の人生を彩ったアクション映画を紹介 (大学編)
連日続けさせていただいているかの企画もついに大学生編です。
過去記事はこちら
僕の人生を彩ったアクション映画を紹介 (小学生編) - a picture is worth a thousand words
僕の人生を彩ったアクション映画を紹介 (中学~高校編) - a picture is worth a thousand words
アルティメット(2006年)
大学に入り様々なジャンルの映画を観るうちにジェイク・ギレンホールにドハマりし、
彼が肉体派アクションに挑んだ『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』を観て僕は驚愕しました。
「この動き……パルクールだ」と先日の記事で紹介させていただいた『yamakasi』を思い出し、早速パンフレットを確認してみるとダヴィット・ベルと言う人がアクションの担当をしており、
更にこの人はパルクールの始祖とも呼ばれているとこの時点で知ることになりました。
更に調べているうちに驚いたのはダヴィット・ベルが主演としてフランス映画に出演していたとの情報でした。
その映画こそが今回紹介する『アルティメット』です。
格闘スタントマンとして活躍し『ダイ・ハード4.0』にも悪役として出演しパルクールを見せつけたシリル・ラファエリとダヴィット・ベルの演技よりもアクションを優先したガチガチのアクション映画ですが、
実はアクションだけでなく展開も捻りが効いています。
そしてもちろんアクションは技のキレが他のアクション映画とは段違い。
敵の下っ端に至るまで動きが良すぎて多少の違和感があるほどですが、撮影方法やCGなどで虚飾しない本格派のアクションを楽しめる映画です。
ちなみに2作目のクオリティもかなり高いので必見ですが、ポール・ウォーカー主演でハリウッドリメイクされた『フルスロットル』はいまいちでした。
96時間(2008年)
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アクション映画やバトルもの、もしくは推理ものなんかでもそうですが、僕は成長物語よりいきなり強い主人公の方が好きです。
ハラハラさより爽快さを求めるためだと思っていますが、大学生のころに出会ったこの映画はまさしくそのコンセプトに一致したものでした。
誘拐された娘を元CIAのオヤジが助け出すために奮闘するありがちな展開ではありますが他の作品から飛びぬけて凄いのは良い歳のオヤジが主人公なのにも関わらず先日紹介した『ボーン・アイデンティティー』のような戦闘のスピード感と、
娘の誘拐に加担した人間を次々と殺害していく容赦のなさに惹きつけられました。
『イコライザー』など強いオヤジ系が流行り出すきっかけを作った作品としても有名ですが、
やはり物語のテンポの良さはこの作品が頭一つ飛びぬけている印象はいまだにあります。
この作品のあと、主演のリーアム・ニーソンは戦闘系オヤジの定番となり『アンノウン』や『フライト・ゲーム』などでも暴れ始め、もはや手が付けられないほどになっています……。
REDシリーズ(2010年)
『96時間』と同様に強いオヤジが暴れる系映画シリーズなのがこの『RED』。
シリアス一辺倒なリーアム・ニーソンの独壇場である『96時間』と違い、ブルース・ウィリスを主軸にジョン・マルコヴィッチやモーガン・フリーマン、ヘレン・ミレンと高年齢層のオールスターズが暴れるアクションコメディ作です。
しかし、単にコメディ映画だと侮ってはいけません。今作には「アクション映画としての見せ場」も多量に用意されているのです。
なかでも大学生のころ感銘を受けたのは1作目の代表的なシーンでもある「最高に格好いい車からの下車シーン」です。
実際にこんな事をしたら大惨事は免れないでしょうが、今作では「まあ、このブルース・ウィリス」なら出来るだろうなと言う謎の説得力により不思議と納得してしまいます。
逆に格好良い車への乗車は2016年の邦画『HiGH&LOW THE MOVIE』で行われています(乗車というより拉致)が、あちらも謎の説得力からあの世界では通常のことのように見え、特に疑問は感じませんでした。
今シリーズでは暴れオヤジに振り回される若手も良い味を出しており、
1作目ではカール・アーバンが2作目ではイ・ビョンホンがそれぞれの立場からオヤジたちに迷惑をかけられていて応援したくなるのも魅力の一つでした。
SP 革命篇(2011年)
『るろうに剣心』や『HiGH&LOW』など最近では邦画の殺陣の質はどんどんと向上し、洋画にも劣らないようなクオリティになってきています。
個人的にはこの波の先駆けはV6の岡田准一主演作品『SP 警視庁警備部警護課第四係』なのではないかと、思い大学時代にハマったこの作品を最後に紹介させていただきます。
実はこの作品、前にこのブログで紹介したことがあるのですが、細かい事抜きにもう一回紹介しちゃいます。
このシリーズはドラマ→野望篇(映画)→革命前日(スペシャルドラマ)→革命篇(映画)の順番で物語が進行していきますが、どの話を取っても岡田くんの動きは尋常ではありません。
その辺りは既に以前の記事で説明していますが、当時大学生だった僕がこのドラマにハマった理由は他にもあります。
当時から『相棒』等は好きだったので真面目な刑事ドラマが嫌いなわけではないのですが、やはりお堅いドラマはあまりハマらない印象がありました。
しかし、この『SP』はアクションがメインなこともあり少し砕けた部分があります。それは主人公には他の人にはない特殊な感覚『シンクロ』と言う能力を持っていることです。
危険を感知できるこの能力のエフェクトが印象深く、また終盤には大きな意味を持ってくる展開が格好良く来る日も来る日も布教活動に専念していましたが、結局観てくれたのは1人だけでした……。
最終作にあたる『SP 革命篇』は大震災と上映日が重なり、興行的には振るわない結果となりましたが、今もなお続編を待ち望んでいます。
いかがでしたか。
社会人になってからも人生に影響を与えた!と言える映画は多いですが、ひとまず今回の記事で一区切りとさせていただきます。
今後もそんな映画とたくさん出会えると嬉しいです。
僕の人生を彩ったアクション映画を紹介 (中学~高校編)
では、先日の記事に引き続き紹介して行こうと思います。
僕の人生を彩ったアクション映画を紹介 (小学生編) - a picture is worth a thousand words
今回の記事は中学生編です。
コマンドー(1985年)
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この映画を紹介できるのを『とんでもねぇ、待ってたんだ。』
インターネットを子供でも出来るようになり、世間は大きく変わりました。
当時中学生だった僕も映画にハマり、より詳しい情報を知るため集合掲示板である「2ちゃんねる」に手を出し始めました。
現在ではインターネットのアングラ性も影を潜め、
テレビ等で放送しているものに対しての「実況」と呼ばれる行為が一般的になりましたが、00年代はやはり主な実況場は「2ちゃんねる」でした。
この作品は今で言うところの「パワーワード」がとにかく多い映画で、
ひとたび地上波で放映されると掲示板内はセリフで埋め尽くされます。
ネットを始める前に既にこの映画を観ていた僕ですが、やはりこのお祭り騒ぎに参加するため、地上波放映となれば毎度この映画を観ました。
ざっくり説明するならば、娘を誘拐された『190cm、髪は茶、筋肉モリモリ、マッチョマンの変態』が娘を助けるために奮闘する話なのですが、
相手の計画に1㎜たりとも従わない姿勢や、大体のことは力技で解決するシュワルツェネッガーらしい方向性がとにかく大好きでした。
唐突にガラス製のドアが映し出され「あー、何かシュワちゃんが破って入ってきそう」と思ったら概ねその通りになりますし、相手が「元グリーンベレーの俺に勝てるもんか」と言ったら5分以内にシュワちゃんに首を折られて死にますし、大体そんな映画です。
「こんな紹介でOK?」「OK!」(OKと言いながら射殺)
リベリオン(2002年)
映画好きであれば『ガン=カタ』と言うフレーズに聞き覚えがあるかもしれません。
中学生の時に、この映画をDVDで借りて観て「なんなんだこの動きは……格好良すぎるだろ……」と衝撃を受けました。
先日の記事で紹介させていただいた『007 ゴールデンアイ』の悪役を演じたショーン・ビーンが出演しているのが観るきっかけだったと思うのですが、
もはやショーン・ビーンの事を忘れ『ガン=カタ』の格好良すぎる銃さばきに心を一瞬で奪われてしまいました。
この格好良さを言葉で説明するのは少々困難なので実際に動画をご覧になっていただくしかないのですが、
実写映画で現実を大きく逸脱せずに厨二病を満足させるファンタジックな銃さばきを見せつけた究極の映画だと感じています。
先日、この映画の凄みを軽んじる父に無理やり見せたところ大はしゃぎしていました。やっぱり凄い。
物語自体も感情の発生を抑える薬を強要されるディストピアが舞台の近未来SFで好きな人には大ハマりの題材です。
ボーン3部作(2002年)
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その後の格闘アクションに革命をもたらした『ボーン・アイデンティティー』。
記憶を失った最強の暗殺者と言う、厨二病の心をくすぐる設定からは想像も出来ないようなリアリティのある逃走劇と近接格闘をよりスピーディに見せる手法が評価を呼び、
現在ではもはやスタンダードとすら言える手法になるほどこの映画のもたらした功績は大きいものでした。
ボーンシリーズは1作目の成功を受け、『ボーン・スプレマシー』『ボーン・アルティメイタム』と製作され3つを合わせ、3部作と呼ばれました。
このシリーズの凄いところは、評価の落ちやすい3部作制でありながら、右肩上がりに面白くなっていく部分です。
そもそも僕はカーチェイスに余り興奮を覚えない人間なのですが、
2作目である『ボーン・スプレマシー』のタクシー vs スポーツカーは数ある映画のカーチェイスシーンのなかでナンバーワンの興奮を覚えました。
そして3部作の完結編に当たる『ボーン・アルティメイタム』ではすべての要素がパワーアップしており、
ボーン vs デッシュの格闘シーンのスピード感は殺し屋同士の戦闘、と言う雰囲気が伝わってきて手に汗握ります。
また、この作品はアクションとしての部分が評価された映画ですが、同時にその物語の緻密さも高い評価を得ました。
特に完結編に当たる3作目は、1作目から3作目までの伏線を回収した上で物語の全てにケリをつけるラストとしてこの上ないものになっています。
それゆえに昨年公開された『ジェイソン・ボーン』には不満も多いのですが、それはまたいずれの機会に……。
過去にFILMAGAさんでこんな記事を書かせていただいていました。
↓
『ジェイソン・ボーン』を楽しみたいあなたへ!あらすじや見所などシリーズを総復習 | FILMAGA(フィルマガ)
ロード・オブ・ザ・リング3部作(2002年)
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3部作制でありながらもその全ての作品が面白かったと言えば『ロード・オブ・ザ・リング』も外せません。
この作品も両親と観に行ったのですがザ・ファンタジーを突き詰めた内容に1作目から心を打たれました。
ホビット、人間、エルフ、ドワーフが共通の目的を目指し旅立つ1作目。
離れ離れになり、道は違えても同じ目的を目指す仲間たちを描いた2作目。
そして、最終決戦を描いた3作目。
それぞれの作品が違ったコンセプトで進んでいるためアクションの方向性も違う部分がこのシリーズの面白さでもあります。
1作目はそれぞれの戦闘技術を使った少数対多数の超人的アクションなのに対し、2,3作目は多数対多数の戦争を描いています。
これは離れ離れとなった各自の行動が2作目より、フロド(指輪の排除)、アラゴルン(敵の陽動)、メリー(他の人の支援)と方向性が変わりアラゴルンによる軍団の結集と戦争が物語の主軸となり始めるからですが、
それぞれの闇の中を突き進んでいくような物語は原作が伝説的作品と呼ばれる所以が分かります。
3作目である『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』は大衆娯楽作品がほとんど受賞することのないアカデミー賞で作品賞を含む11部門を受賞した作品でもあります。
そして当時の僕はと言いますと、もちろんその壮大な物語にも心を惹かれてはいたのですが、どちらかと言うと今や超大物俳優であるオーランド・ブルームが演じたエルフのレゴラスご執心でした。
このレゴラス、本当に格好良いんです。弓を主軸とする彼の戦闘は如何に泥臭い状況でも常に優雅で、逆にどんな状況でも泥臭いドワーフのギムリとの対比が毎回たまりません。
種族間の違いで対立しあって(一方的にギムリが敵視して)いる2人が、単なる仲間から友達としての会話に変わり始めるのも熱く、
1作が3時間と長尺な作品ですが必ず映画好きには見て欲しい作品です。
いかがでしたか。
明日は大学生編の予定です。お楽しみに。
僕の人生を彩ったアクション映画を紹介 (小学生編)
僕は幼いころから映画が好きでした。
特に子供の頃はサスペンス映画などは物語の難しさから好きではなく専らアニメかアクション映画ばかり観てました。
そんなわけで今回から何回かに渡って、僕の人生に大きな影響を与えてくれた大好きなアクション映画を何個か紹介していこうと思います。
スターウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(1999年)
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この映画はとにかく印象に深い作品です。
両親が映画好きだった影響で僕自身映画を観ることは幼いころからあったのですが、
子供である僕への影響を考えてか実写作品はあまり観せてはもらえず、ジブリ映画やポケモンばかりでした。
そんななか、両親もファンであるスターウォーズの最新作が公開され、10歳を手前にして「もう大丈夫だろう」と映画館で実写映画を観るのに初めてGOサインが出たのがこの作品です。
今観ても遜色の無い、凄まじいクオリティのCGと迫力を大画面で経験し興奮したのを今でも覚えていますが、何と言っても頭に強く残ったのは終盤のオビ=ワン&クワイ=ガン vs ダース・モールのライトセイバー戦です。
2対1のスピード感のある殺陣に子供ながらに大ハマりし、VHSの発売後の夏休みはほとんど毎日鑑賞していました。
インターネットを覚え調べて始めてからこの作品がファンの間では低評価を受けていることを知り、ややショックでしたがそれでもダース・モールとの戦闘シーンはシリーズの中でもベストバウトに選ぶ人も多く、
この作品を映画館で観れたことが、僕の映画好きを決定づけたとすら思っています。
007 ゴールデンアイ(1995年)
ニンテンドー64世代でこの映画を知らない男性は余りいないのではないでしょうか。
当時、ニンテンドー64で発売されたゲーム『007 ゴールデンアイ』は4人対戦が出来るFPSとして有名で、友達と家に集まったのなら大体『大乱闘スマッシュブラザーズ』か『007 ゴールデンアイ』をやるのが定番でした。
加えて、父が007シリーズをそこそこ観ていたことから映画のDVDを買ってもらったのですがこの映画は当時の僕にはなかなか衝撃的でした。
開始早々の巨大ダムからのバンジージャンプから始まる爆破だらけの開始10分。そして、物語中盤の市街を戦車で暴れる迫力のカーチェイスなど「スパイってすげえ……」と子供ながらに思っていました。
女性に甘く軽口も多いが、紳士的なピアース・ブロスナンのジェームズ・ボンドも格好良く今になってもなお、僕的にはナンバーワンの007です。
マトリックスシリーズ(1999年)
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この映画も知らない人の方が珍しいような作品ですね。
バレットタイムと言う撮影方法を使った弾除けのシーンがあまりにも有名で、この映画のDVDを観るために当時DVDのプレイヤーとしての機能が付いている発売直後だったPS2を買い求める人が多くその売上に大きく貢献したとの話しも聞く有名SF映画です。
母が主演のキアヌ・リーヴスのファンでこの映画を観る機会があったのですが、電磁パルスやら電脳世界やら小学生には話が難しすぎて「ちょっと何言ってるか分からないです」と当時は感じていました。
しかし、終盤の主人公が覚醒してからのアクションシーンのスローモーションの多用する手法も当時としては新鮮でした。
2、3作目が作られ、物語としては1作目を越えられないという印象でしたが2作目のメロヴィンジアンの部下との戦いなど、
ワイヤーを上手に使ったアクションの殺陣には毎度毎度見惚れていました。
yamakasi(2001年)
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この映画を何のきっかけで観たのかは忘れました。
でも、DVDで借りて観た翌日にDVDを買いました。
ぴょんぴょんと建物や街中と飛び回るパルクール(フリーランニング)と呼ばれる動きでパフォーマンスを行う実在の集団『yamakasi』のメンバーを題材にしたフィクション映画なのですが、
当時あまり知られていなかったパルクールをメインにしたアクションがスタイリッシュでDVDが擦り切れてしまうのではないか、と思うほどに何回も観ました。
残念ながら物語の『yamakasi』メンバーの自分勝手さが目立ち、映画の評判自体は芳しくないですが館内での番犬からの逃亡シークエンスなどは本当に格好いいんです!
現在では2006年に『007 カジノ・ロワイヤル』で大々的にパルクールが使われて以降、知名度も上がり数々の映画でパルクールが使用されるようになって来ましたが、元祖とも言える彼等の動きは今観ても格好良いと思えます。
いかがでしたか。
皆さんもご存知の映画ばかりだったと思いますが、明日は中学生編を書こうと思います。
では、また明日。
5万アクセスありがとうございます
平素より、当ブログにアクセスいただきありがとうございます。
本日はちょっとネタが思い浮かばなかったのでお休みしようと思っていたのですが、
なんと5万アクセスを越えていましたので取り敢えずご報告をさせていただきました。
数年前になんとなく思い立ち始めたブログですが、一時期文章書きのお仕事をいただいてから放置してしまいました。
ですが、また最近落ち着いたので毎日更新をし始めたのですが、読んでくれている人がいるだけで大変嬉しいですし続けていこうとも思えます。
さて、今日は本当は日本の俳優である國村隼が韓国映画に出演し、韓国の映画賞で主演男優賞を受賞したと言う映画『哭声/コクソン』についてレビューしようと思ったのですが、
ちょっとあらゆる意味で僕の語彙力で表現できるレベルを越えてしまっているのでまたいずれ心が落ち着いてからにしようと思います。
木村拓哉が主演した映画『アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン』の時にも感じましたが、
日本人+海外映画+聖書をモチーフにした作品の強烈さと精神に与えるダメージ量はどうしてこんなにも深いんでしょうか。
僕自身の考察を終えてから、またいずれ詳しい記事を書かせていただきます。
【映画レビュー】ヒットマンズ・ボディガード【75点】
軽いノリと確かな腕の究極バディ
・短評
安定感のある主演2人のやりとりとスピード感のあるアクション
・あらすじ
殺戮と弾圧の限りを尽くした独裁者のデュコビッチ(ゲイリー・オールドマン)が国連に逮捕された。
デュコビッチの有罪を証明するため、選ばれた証人は何人もの要人を殺めた殺し屋のキンケイド(サミュエル・L・ジャクソン)だった。
一方、かつての失敗を引きずり続け、一流の枠を外されたボディガードのブライス(ライアン・レイノルズ)のもとにキンケイドの護衛の依頼が訪れる…。
・感想
日本ではNETFLIXでのみ独占配信をした作品。
公開前から1992年に公開されたケビン・コスナー主演の『ボディガード』のオマージュポスターが公開されるなどバカ映画っぽいと話題になっていた今作。
観てみた結果バカ映画なんですがこの映画は本当に面白いです。
サミュエル・L・ジャクソンと言えばモーガン・フリーマンと並んで「どこの映画にも出ている気がする黒人俳優」と良く言われますが実際出演している本数は恐ろしく多いです。
そして出演本数の多さと同時に演技の使い分けも多様で映画のたびに違った表情を見せてくれます。
例えば『アベンジャーズ』では凸凹チームを何とか纏めようとするリーダーを演じ、
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そして今年公開した『キングコング 髑髏島の巨神』では復讐に取り憑かれた狂気の隊長を演じるなどとにかく演技の幅が広いのですが、
個人的には『キングスマン』のような明るく多弁なキャラこそ彼の演技の真骨頂なのではないかと感じていました。
今作でのサミュエル・L・ジャクソンは僕の大好きな明るく多弁で、意外とロマンチストな殺し屋。
計算深く意外とセンチなライアン・レイノルズ演じるブライスを煽って煽って煽りまくり、まるで夫婦漫才のようなやり取りがとにかくクセになります。
ゲイリー・オールドマン演じるデュコビッチは悪役を演じさせたら彼の右に出るものはいない、とさえ言われた全盛期を彷彿させる禍々しさで登場するだけでコメディなはずの映画を一気にシリアスに変えるほどの恐ろしさ。
一方、主人公の2人は、恋愛話のついでに事件を解決してる海外ドラマ『BONES』のように、
人生や女性話のついでに敵から逃げているような気安さを感じさせますが、そのアクションはコメディ映画の質を遥かに越えています。
スピード感のある格闘、銃やその辺にあるものを使った戦闘、バイクと車によるカーチェイスなど、どの要素を取ってもハイスピードかつド派手なもので、
主人公2人のプロフェッショナルとしての説得力を生んでいます。
ブルース・ウィリス主演映画『RED』のような作品が好みの人には間違いなくオススメ出来る映画です。
【映画レビュー】ワンダーウーマン【60点】
キャラと俳優のマッチ感が良い
・短評
主演のガル・ガドットもクリス・パインも魅力的だが尺の足りなさが目立つ
・あらすじ
神が人間の争いを止めるために作った女性だけの種族、アマゾン族。
第一次世界大戦下、彼女たちの住む女性だけの島で育ったダイアナ(ガル・ガドット)はある日、島の近くに着陸したスティーブ(クリス・パイン)を助ける。
彼から人間たちの世界で起きる戦争の話を聞いたダイアナは戦争を終わらせるため島を出るが…。
・感想
マーベルによる映画シリーズであるMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に対抗し、
バットマンやスーパーマンでお馴染みのDCコミックスもDCEU(DC・エクステンデッド・ユニバース)と言う実写シリーズを始めました。
今作の『ワンダーウーマン』はDCEUシリーズの4作目となり、2作目である『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で初登場したワンダーウーマンの過去の話が描かれています。
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今作の『ワンダーウーマン』は前作に引き続きダイアナを演じるガルのガドットの美しさが公開以前から話題でしたが、鑑賞後はさらにその美しさに惹かれます。
人間界を初めて訪れ、ズレてて野暮ったい雰囲気のダイアナも、戦地で戦いの意味を見つけるダイアナもどのシーンもとにかく美しい。
しかし、ガル・ガドットが美しいだけだと単なる彼女のプロモーションムービーと言われてしまいますが、その他にも魅力的な俳優たちがたくさん登場します。
例えば今作でのヒーロー(ヒロイン?)の立ち入りとなるスティーブことクリス・パイン。
彼はリブート版『スタートレック』シリーズでカーク船長を演じていることでも有名ですが、
今作でも「彼らしい」演技が全開で、キャラと俳優が見事にマッチした魅力的なキャラで、絶対に死なないであろうダイアナと違い、
いつ死んでもおかしくないスティーブにとてもハラハラし、死んでほしくないと願ったりもするほどでした。
その他にも魅力的なキャラは次々と登場しますが、不満点もたくさんありました。
それは明らかに「尺が足りていない」と言うことです。
物語的に「ダイアナの生い立ち」「スティーブとの出会い」「ロンドンへ」「戦地へ」ととにかくやるべきことが多く、
また戦地までのエピソードを丁寧に描くため、もちろんのごとく戦地での尺はかなり短くなります。
ダイアナたちと戦地へ向かう登場人物の1人にチャーリーと言うキャラがいます。
『トレインスポッティング』のスパッド役で有名なユエン・ブレムナーが演じる彼は狙撃手なのに引き金を引けません。
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しかし、そのことを乗り越えたシーンが無いにも関わらず終盤では普通に銃撃していて僕の脳内は「?」で一杯になりました。
他にも、主人公の探す人間を滅ぼそうとする軍神「アレス」の正体も唐突に分かりますし、本当に尺のなさが目立つ作品でした。
【NETFLIXオリジナルドラマ】ルーク・ケイジ シーズン1
「俺がやるしかないってやっと思えるようになった」
・短評
主人公も敵も驚くほどに人間的な歪みや迷いを持つ人間ドラマが見どころ
・あらすじ
ニューヨーク市のマンハッタン北部にある地区、ハーレム。
黒人文化が根強く残るこの街でひっそりと暮らしていたルーク・ケイジ(マイク・コルター)は銃弾をも跳ね返す超人的な肉体を持っていた。
ある日、自分の秘密を知りながら雇い入れてくれているポップ(フランキー・ウェイソン)の子飼いの少年が街の支配を企むコットンマウス(マハーラシャ・アリ)の金を盗んでしまい…。
・感想
インターネットでドラマや映画を配信してるサービスは今やたくさんありますが、
その中で、僕がNETFLIXを契約したのには理由があります。
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)と呼ばれる映画シリーズが大好きな僕は、
『アベンジャーズ』で戦場となり崩壊した街を舞台に街を守るヒーローを描くドラマ『デアデビル』がNETFLIXで製作されると知りすぐさま入会しました。
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公開されるや否やすぐに『デアデビル』をシーズン2まで鑑賞しましたが、
その後も次々とニューヨークを舞台としたマーベルドラマが公開され全部を追いきることが難しくなってしまい『デアデビル』以外は観るのをやめようと思っていました。
しかし、しばらくしてからNETFLIXよりある発表があったのです。
それはNETFLIXオリジナルドラマである『デアデビル』、『ジェシカ・ジョーンズ』、『ルーク・ケイジ』、『アイアンフィスト』が一挙に集うドラマ『ザ・ディフェンダーズ』の製作発表です。
「くっそー、『デアデビル』だけは全部追うって決めたのにこんなの酷いよ…他の見てないと楽しめそうにないじゃん…」
と思った僕はある決心をしました。
『ザ・ディフェンダーズ』は観ない、と。
そして、先月『ディフェンダーズ』が公開され僕は観ないつもりでしたが、あまりにSNSでの評判が良く僕のミーハー心が揺れ動き結局観ることにしました。意志が弱いね。
なので、今回僕は『ザ・ディフェンダーズ』を観る前に『デアデビル』以外の予習を始めました。
・ここからが本編の感想です
正直、ルーク・ケイジの印象は超硬いってこととニコラス・ケイジの芸名の由来ってことしか頭になく、
「硬いだけとかあんまり面白くなさそう」とその硬いと言う取り柄すらない『デアデビル』を気に入っている僕はこのドラマを完全に舐めていました。
確かにこのドラマは戦闘シーンは少し地味です。
『デアデビル』のように動きの華麗な殺陣もなく、超硬いを活かした直線的な戦闘もとある理由から息を潜めてしまいます。
ですが、実はこのドラマの魅力は戦闘シーンではなく自身の過去から来る歪みや贖罪をテーマにしたじっとりとした人間ドラマこそが魅力なのです。
主人公のルーク・ケイジはそれこそキャプテン・アメリカやスパイダーマン、アイアンマンのような誰もが憧れるヒーローとは程遠く、
序盤では世話になっている人の子飼いが死の危険にあっても「自分には関係ない」と関係することを拒む姿勢を見せます。
しかし、ポップや様々な街の人とのやりとりを通して少しずつながら変わって行き、終盤では自身の危険が迫っていても襲われている人を助け始めます。
街の評判も「街に災いを呼び込む男」から「悪と戦うヒーロー」に変わり名実ともにヒーローとなって行く姿に心動かされます。
一方で悪側もディティールの深い魅力的なヴィランが揃っています。
親に悪を強要され音楽家の夢を捨てたコットンマウスや、愛人の息子として生まれ父の愛を受けれなかったダイアモンドバックなど、
平気で人を殺す悪党でありながら、狂気や支配欲の出どころを考えてしまうような深い人物たちが揃っています。
物語が二転三転し、誰が真の敵なのか分からない状況の中迎える最終話「俺のやり方」は積み上げてきた主人公の「ヒーローとしてのあり方」が分かる良い最終話でした。
是非、興味のある方は1シーズンを一気見して観てください。